三島由紀夫の家 2009年5月11日の記事|横浜の不用品・廃品・粗大ごみ回収処分なら【横浜よろずカンパニー】

三島由紀夫の家

2009年05月11日

三島由紀夫の家
ご予約で伺った回収を済ませて、路地より出ようとしますと、白い塀に緑の蔦が這い蹲っている中ほどに、品のある門構え。右にある表札は三島ではなく銀板に三島由紀夫とあります。
瀟洒な鉄格子の向かいには、陶板の飾りが、古代の闘牛の焼付け。いかにも、生とは残酷とのモチーフ。この鉄の門扉を開いた人の目には、牛に剣が何十本も突き刺さっている絵が飛び込んできて、そしてご婦人方も左手にある数段の階段を上がらねばならず、階段を上がった頂にはバロック?な庭園と白く眩しい建物が目に入るという構図。
幾何学的な完璧に計算されたギリシャの彫刻が日本庭園と相反し、緑に包まれた下品がワイルドに完成されている小庭園と邸宅。(もちろん入ったことはないのですが(笑))そして三島が愛したであろう下品がすぐ下に。そうここは田園調布ではないのです。魔都東京、観光地図にはない空間。
ここで思索に耽って傑作を生み出していたのです。生き物の思いが異次元空間を作るのでしょうか。そんな建物もハウスメーカーの友人に聞くと山梨にある博物館に移築の計画もあるとか。ここにあるから三島の家で空間は移築できないのです。世界中で破壊されているのは文化、そしてワイルドです。
いま初夏ですが、少し錆た鉄の門扉を前にして耳を澄ますと葉群らのざわめきが、ここでは聞こえてくるようです。
しばし後、私は軽トラに不用品を背負って下界に下りていくのです。。。